サマースクール                                               

  サマースクール in信州2003 レポート 
     〜自然の中で目覚める子どもたち

  8月24日から29日まで、小学1年生から中学1年生までの男子21名、女子9名を連れて、信州へ
  行ってきました。小学1年生も4名参加です。自然体験スクールは今回で4回目。

                  

  ナビゲーターはNPO日本高齢・退職者福祉推進協会の今回初めて参加する池田かずさん(41)、子どもたち
  にすっかりおなじみの平山けんさん(23)、マザーネットからは毎回参加の水谷しんさん(57)、上田(41)の男性
  3名、女性1名で担当しました。早速報告します。




■ 1日目 ドキドキのテント泊
8:15
新大阪集合。リピーターの子どもたちも多く、ひさしぶりに会うたびに成長している姿に感激。桃山台から乗車のお友だちも加わり、大阪からは29名で出発です。途中2回の休憩をはさむものの、到着まで約6時間。小学校低学年の子どもにはかなりハードなスケジュールだと思うのですが、我慢強くがんばっています。

14:45
信州高遠少年自然の家に到着。東京から参加のかれんちゃんも無事到着していました。まずは体育館でオリエンテーション。自分の名前と学校名、学年をみんなに告げ、あいさつします。
今回は初日にテント泊を入れました。明るいうちに、シュラフとマットを用意し、自分の寝床を確保します。初めての体験の子どもも多く、「この中にどうやって寝るの?」と興味深々です。

                   

                          
にわとりを抱っこすることが大人気

夕食の後はキャンプファイヤー。火を囲みながら事前にリクエストを聞いていた曲を順番に歌いました。テントに帰ると、光の周りにいろんな虫が集まっています。虫がきらいな子どもたちが多く、テントの中に1匹入っただけで眠れない子も。都会には虫が少なくなったからでしょうか。さわぎながらも、なんとか全員眠りにつきました。



■ 2日目 火おこしに夢中な子どもたち
外が明るいので目を覚ますと、まだ5時すぎ。
ぼちぼちと起き始めます。今日は農作業体験へ。今年も近くに住む守屋さんの畑をご好意でお借りしました。昨年は私たちが到着する前にイタチにやられましたが、今年はイノシシが出現して、畑を食い荒らしたとのこと。畑の周囲にはおりが張ってあり、ここではおりの中で人間が生活すると教わり、びっくりする子どもたち。グループに分かれて、収穫を始めます。とうもろこし、じゃがいも、枝豆、きゅうり。昨年夏に参加した子どもたちは、ずいぶん慣れた手つきです。
畑にはいもりやへびの皮があって、それが珍しいよう。へびの皮は「財布に入れるとお金もちになれる」と女の子たちが持ち帰りました。帰ってからお母さんが見てびっくりしたのでは?!と心配しています。

                   

                       
 鍬(くわ)の使い方を教わる小6のたっくん

午後は収穫野菜を使ってのカレーライス作り。薪割りが高学年の男の子たちに大人気。火を起こす竹筒を吹く作業は低学年の女の子に人気。まずおやつにとうもろこしの塩茹で。シンプルだけどおいしい!じゃがいもをいっぱい入れたポークカレーは、ものすごくおいしく出来てびっくり。大人の指導、まったくなしです。
                   

                    
火をおこす小2のほのちゃん(左)と小1のみおちゃん(右)

みんなで協力しながら火の番をします。
お風呂では、まだ体と髪の毛を一人で洗えない子どもたちを洗ってあげます。体を洗いながらいろいろ会話しますが、「うえださん、どうして昨日テントに泊まるようにしたん?」とするどい質問。「山の中で迷子になっても、いっぱい虫がいる中でも大丈夫なように、山で泊まる練習したんよ」と話すと、「それって、自信をつけたってこと?」との質問が。

プログラムの意味を考えてくれていることに、びっくりです。夜は明日の登山に向けて、ビデオを見ながら説明会。山でのルールも学びました。気持ちを盛り上げて行きます。



■ 3日目 
 雨で途中で引き返し。残念無念の登山
天気予報を聞くと、今日の午後から雨が降るとのこと。
午前中勝負で山登りにチャレンジすることに決断。菅の台でバスを乗り換え、しらび平へ。途中滝があったり、大きなカーブの連続で、「ジェラシックパークみたい!」との声も。
しらび平からは、ロープウエィにて2612mの山頂駅へ到着。降りると「さぶー」との声。雨もポツポツ降り出しました。子どもたちにフリースとその上にカッパを着せて、天候待ち。

しかし雨はやみそうにありません。でも少しだけ登山の気分を味わってもらいたいので、途中まで登ることに。
少し歩き出すと、さっき降りたロープウェイの駅が霧の中に。「もどられへんの?」と不安な子も。

雨が激しくなってきたので、途中で引き返すことに。「もっと登りたい!」と高学年の子たちが訴えますが、小さい子どもも多いので無理はできないと話し、納得してもらいました。岩がぬれて下りはすべりやすく、注意して降りて行きます。夏とは思えない寒さを体験してもらい、自然の厳しさを肌で感じてもらうことは出来たと思います。

                   

                         
雨と霧の中の山登り。幻想的な風景です

下山後は時間が出来たので、かんてん工場を見学することにしました。ゼリーを試食してほっと一息。製造工程を興味深げに見ています。子どもたちには、出来るだけモノが出来る現場に触れてもらい、物作りの大切さを感じてほしいと思います。


■ 4日目 
 木のキーホルダー作りは大好評

朝から雨のはずが、快晴。登山ガイドのしんさんは空を見ながら機嫌が悪い。
午前中は2日前に収穫した野菜で絵手紙を描くスケッチ教室。なす、かぼちゃ、枝豆など、自分の描きたい素材を選びます。昨年からちょっと絵に自信がなかった小6のたいせいくん。「昨年は一本の木が上手に描けてたよね」と話すとうれしそう。今年はなすにチャレンジしましたが、「すごくいい色が出てる」としんさんにほめられてうれしそう。自分でも納得できる絵が描けたようです。

                    

                     
しっかりと野菜を観察する小1のみちなりくん

このように、小さいときのちょっとしたきっかけで絵が好きかきらいかが決まることもあるはず。これに限らず、私たちの一つ一つのセリフが子どもの心にしみていく様で、言葉を選んで話さないといけないと何度も感じました。2枚仕上げ、上手に出来た方に切手を貼り、出したいところに出すことにしました。お母さんに、おばあちゃんに、と素敵な絵手紙が出来上がりました。私たちが帰る前の晩に到着したようです。

午後は木のキーホルダー作り。30種類ほどある動物から好きな種類を選び、ヒノキの板の上に型を取り、線の上を電動のこぎりでくり抜いていきます。私もやってみましたが、結構難しい作業。くり抜けたら、留め金をつけ、後はやすりで角を取ります。磨けば磨くほど手触りのよいものが出来るので、負けずきらいの子どもたちはいつまでも磨いていました。

                  

                         
 真剣な表情で取り組む子どもたち

夜はナイトハイキングに行こうとしたら、また雨。雨が止むまで、急遽キャンドルファイヤーをすることに。一人ずつ蜀台を持ち、ろうそくを立てます。子どもたちはみんな火が大好き。「サンタさんも来る?」とかわいい質問。
火がなくなったころには雨も止み、いざナイトハイキングへ。グループに分かれ、ロープを持ち、暗闇を歩きます。暗いのはもちろん、雨上がりなので水溜りにはまるのがこわい。「真っ暗でもよく見たら水溜りは光ってるんやで」と小1のみおちゃん。するどい観察力です。



■ 5日目  五平餅作りはみんなで力を合わせて
午前中はみんなの楽しみにしていた渓流釣り。朝雨が降り、ちょっと曇っているこのような天気がよく釣れるという。エサは塩漬けのいくら。昨年と同じ講師の守屋さんと北原さんに釣り糸の付け方を教わりながら、釣り開始。15センチ未満のアマゴは川に戻さないといけない。収穫物は15センチ以上のアマゴ3匹とハヤ2匹。その他、カニ、いもりなど多数。

                   

                     
昨年釣れなかった小5のなるちゃん、今年はGET!

午後は五平餅作り。薪割りはカレー作りで慣れたので、ずいぶんスムーズに。今年びっくりしたのは、メンバーみんなが作る作業に一生懸命取り組むこと。くるみをすり鉢ですったり、ごはんをつぶしたり、火をおこしたり・・・。自分のやりたい作業に取り組みます。
                   

                   
 協力し合う中1のかずほ料理長と小5のかれんちゃん

楽しかったスクールも最後の夜になりました。毎回恒例のスクールを振り返っての一言感想。前回はずかしくてくねくねしていた子も、今回はきちっと発表できて、成長したなとうれしくなりました。いろいろ体験したことも、文字に落としこみ、みんなの前で発表して、さらに味わい深くなると思っています。

終了後はサマ−コンサート。今年はかれんちゃんが飛び入り演奏。島唄、島人ぬ宝、アゲハ蝶などを熱唱。ピアノを弾き終えて、小4のゆずるくんがやって来ました。「どうしたらこんなに弾けるようななるの?練習してもなかなか上手になれへん」と。音楽が何かの刺激になればうれしいです。




■ 6日目 
 再会を約束して
今日は快晴。
朝食後は部屋の掃除をして、自然の家にお礼の挨拶をして出発。今日は前回子どもたちから希望のあったタケヤみその工場見学。工場に入るとぷーんと大豆の臭い。「天然醸造は1年近くねかせると聞いたが、やはり味は違うのか?」と中1のかずほくんからとてもいい質問。好みは人それぞれだけど、やはりおいしいそうです。見学の後は、おいしいおみそ汁をいただく。みそ汁を毎日飲むとガンになりにくいという話が印象的だったようです。





午後は近くの足湯につかったり、諏訪湖で石を投げたり、自由に駆け巡ります。最後は上諏訪駅までゆっくり歩き、東京組のかれんちゃんたちを見送り、大阪行きのバスに乗りました。予定より少し早く大阪に到着。「また会おうね」と約束して、それぞれ帰宅の途につきました。










   
女の子たちに大人気のしんさん


  
全体を振り返って

  今までより多い30名の子どもたちを連れてのスクール。20名と30名では大違いで、まとめていく方も大変
  勉強になりました。
  今回小学1年生から中学1年生と、幅広い異年齢の子どもたちの集団であったので、大きな子が小さな
  子を気にかけて上げたり、助け合ったり、たまにはけんかもしたり、そういうところはとてもよかったと思い
  ます。

  自然に触れ合うということでは、小学1年生から3年生の低学年の子どもたちが、自然の中で感性を
  目覚めさせていく様子が特に見られました。この時期のこのような体験は非常に貴重だと思います。
  5年生ぐらいになると、いろんなものを吸収して、いったん個性を固める時期だと感じました。
  それは持って生まれたものだけではなく、環境の中で自分が生きていくための術を見に付けているよう
  にも思います。この時期に自信を持たせてあげることが大切だと感じました。
  夕食を食べている時、男の子たちが「おまえ、将来の夢は何?」という会話をしていました。
  中1のかずほくんは「世界平和!」と答えました。
  「上田さんはもう将来ないよな?」と言われたので「いっぱいある!」と答えました。
  いつもとは違う環境の中で、夢を自由に語りあえる場作りが出来たら、と感じています(上田)。
 


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